教えて増田さん!エンジェル投資家の定義と特徴について

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エンジェル投資家は主に起業したばかりの企業に対し、資金を提供する形で出資を行う投資家と定義されます。
一般的にいわゆるスタートアップ企業は資金を必要としますが、その資金調達のニーズに応えるのがまさに、このタイプの投資家だといえるでしょう。
資金といっても必要な額は様々ですし、企業規模にもよりますが、いずれにしても実績のないスタートアップ企業に投資をするのはそれなりのリスクが伴います。

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エンジェル投資家の特徴

個人投資家の多くは投資の資金が限られていますから、ハイリスクハイリターン狙いでもなければ、リスクの高い企業への投資は避けるものです。
しかし、エンジェル投資家はむしろ優先してスタートアップ企業に投資をしたり、積極的に投資を行う人もいるくらいです。
ではどういう投資家が当てはまるのかといえば、それは資金に余裕のある豊富な財産を持つ富裕層です。
元々エンジェルは英国の演劇事業に資金を提供する富裕な個人が由来なので、演劇事業以外の投資家も同様に、富裕な個人が共通点となります。
どれくらい富裕ならエンジェルといえるか、その定義は特にありませんから、具体的に断言するのは難しいです。
ただ、1億円以上の投資が当たり前のベンチャーキャピタルに対し、それ以下の金額の投資のニーズに応えている傾向はあります。
つまりエンジェル投資家は数千万円の投資が行える財力を持ち、家族や友人から募る資金では足りない分を補う役割を担っているわけです。

経営者目線での投資が行われるケースが少なくない

このように、1千万円以上の資金を出資できたり、簡単に数千万円のお金を用意できる人が、エンジェルと呼ばれたり名乗ることができると考えられます。
実際にこのような投資を行っている人の多くは、元々起業を経験していたり経営者を引退しているなど、起業家に理解のある成功者です。

その為、単なる経済的なリターンを求めるというよりも、ビジネスを軌道に乗せたり成功の力になりたいといった、経営者目線での投資が行われるケースが少なくないです。
起業家や経営者であれば、例え引退していてもコネクションや人脈が活かせますし、応援したい起業家の助けになることができます。
こういう強みを持っていることから、投資が資金提供に留まるとは限りませんし、資金の他にもアドバイスや助力といった形での支援も加えられることがあります。

投資が盛んなアメリカにおいて

投資が盛んなアメリカには、既に20万人を大きく上回るエンジェル投資家が存在しており、起業家とのマッチングサービスまで登場しています。
マッチングサービスは増加傾向にあって、今後も増えていく可能性は十分にあると思われます。
日本はアメリカに対して後発ですが、それでも少しずつ注目を集めたり気運が高まりつつありますし、それは国内向けのマッチングサービス登場にもあらわれています。
個人で巨額の投資を行う投資家は共同出資と異なり大きなリスクを伴うので、当然ながら相応の収益を求めます。
お金が全ての投資家ばかりではないとはいえ、出資に見合う収益が望めないのであれば、1千万円以上もの投資をする理由はないでしょう。
夢のあるビジネスにスタートアップの段階で出資するのは魅力的ですが、決して少額ではない資金を提供するとなれば、やはりリスクとリターンを天秤に掛けるのは当然です。

エンジェル投資家の投資の見返りについて

投資の見返りといっても色々ありますが、エンジェル投資家の場合は株式や社債で受け取ることが多いようです。
それから個人投資家が個別に出資するケースばかりではなく、複数の投資家が集まり、グループで情報交換や共同出資を行うこともあります。
先行するアメリカでは医療機器やヘルスケア、バイオテクノロジーやソフトウェア分野の投資割合が全体の半分近くを占めています。
これは成長する将来性のある分野で、出資に値するスタートアップ企業が少なくないことを示唆する内容です。
日本はアメリカとは事情が異なりますし、事例が少ないので単純には比較できませんが、日本でも同様の傾向が見える部分は少なからずあります。
改めて考えてみると、起業したばかりとはいえ企業を個人で支えるわけですから、その資金力は並大抵ではないことが分かります。

財力のある選ばれた人だけがなれる投資家

真似しようにも副業で投資をしている人は簡単に真似できない出資規模なので、財力のある選ばれた人だけがなれる投資家だといえます。
企業はスタートアップから数年で倒産するケースが多いこともあり、生まれたての企業への投資はリスクが増大しますから、エンジェル投資家は短期間で収益を望める企業を選びます。
多くの投資家は、5年を目安に投資額の10倍かそれ以上の収益をもたらす可能性のある企業を探し、投資を行うか判断します。
収益を確定する方法も様々ですが、株式の公開や他社による企業買収を目標に設定してゴールを目指す傾向があります。
ヨーロッパではビジネスエンジェルとも呼ばれていますし、それ以外の国でも単なるエンジェルという呼称で、起業家の間で注目を集めています。

まとめ

起業家にとっては資金確保の選択肢が増えますし、家族に友人やベンチャーキャピタルの出資が望めない場合でも一定額以上の出資に期待できるので、注目が高まっているのも頷けます。

増田裕介 エンジェル投資

最終更新日 2025年7月2日 by chaco2